パワーストーンの真実。

舎人独言

健康&グルメに・・・ 翡翠 のパワー。

闘牛の歌 ビバ・パソドブレ 和訳 ジャネット

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グラナダに始まったスペインシリーズ。
5回目のこの闘牛の歌で一応のけりをつけましょう。
旅行者のなにかの参考になったらいいのだけれど。
闘牛の機嫌や専門用語なども触れています。

Jeanette ジャネットの  Viva el pasodoble  ビバ パソドブレ です。
闘牛礼賛に見えて最後に大どんでん返し。動物愛護の観点から、闘牛はもはや
スペインの宝とは簡単に言えなくなっている背景がありますね。
それでもこの歌は、スペインらしい情緒こそ不滅であれ、ということでしょうネ♪

最初はジャネット、次の動画はロシオ・フラード Rocío Jurado。
用語解説もつけておきます。

金と銀 影と太陽
群集と喚声
闘牛場の三つの帽子 三つのマント
そして風をついて
恐ろし気な黒毛の雄牛(の登場)を告げるトランペット

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チクエリナ(Chicuelinas )だ 本物の *
端正な3つの比類なきベロニカ(verónicas )  * 
馬上では気高き闘いのピカドール
そして(最後に)鳴り渡る音楽 
牡牛とムレータ(muleta)がひとつの音となっていく  *

万歳 パソドブレ 悲劇を歓びとするのだ
スペイン人よ 万歳 計り知れぬ勲(いさお)し
この古き祝祭の武勇と勇気
優美さというメロディがこの地を彩る
それは記憶の中にとどまる 既に崖っぷちにあって
コリーダ(闘牛)は終わっている

「気」を発振する不思議な翡翠マグ と I love youの日(8月31日) の
青雲舎(株)が日本語への置き換えに挑戦しています。
それは歌が意味する世界を可能な限り正確に理解するための試みです。
無断転載はご容赦ください。リンクはフリーです。

* チクエリナ Chicuelinas  ムレータを動かすことで牛の突進の方向を変える動作或いは瞬間
* ベロニカ verónicas 闘牛士(マタドール)が位置を決めてしっかりと立ち
  離れている牛に向かってゆっくりとムレータを振る動作
* ムレータ muleta 闘牛の最後の場面で闘牛士が使う、赤いフランネル製の布とそれを 支える横棒
* パソドブレ Pasodoble 18世紀にスペインの軍隊の行進から発生した二元的なリズム。闘牛に
       取り入れられ、さらにホールダンスでも踊られる。この場合、男性が闘牛士、女性が
       牛という想定で、唯一、男性が主役となるダンスという。4分の2拍子。

コリーダと言えるのはスペインの闘牛だけ。メキシコとかはトーロという、と聞いたことがあります。
大島渚監督の映画「愛のコリーダ」は、それほどの闘いを意味する愛欲?愛情?の物語でしょうか。
ただスペインの伝統のある闘牛場の入り口に Toro と書かれていたのをテレビで見ましたが。

ジャネットのこの闘牛賛歌は1981年の傑作アルバム 詩人の魂 の収録曲。
本来はイギリス人の彼女が歌うからこそ、また礼賛の意味が違うわけで。
その点、ロシオ・フラードははまりすぎ。その悲劇性がかなり浮かび上がります。

1981年の時点で、この歌は既に闘牛というスペイン文化の香りは評価しつつ
「終わった」と先進的というか動物愛護的観念から反対ののろしを上げています。
現在、カタルーニャ地方など複数の週で禁止されていますし、テレビ中継もなし。
興味がないといった発言をする街頭インタビューが日本のテレビ番組でみられたりします。

NHKの番組で女性闘牛士の苦闘が紹介されていました。その中での解説です。
牛を誇り高く地上でもっとも勇ましい動物と評価するスペインで11世紀ごろ、貴族の慶事として
闘牛は始まり、その勇ましさを自分に取り込みたいと庶民にも広まりました。初めは乗馬のまま
牛を仕留めていましたが、18世紀に勇気をより示すようにと馬を降り、地上で牛と向きあう形になりました。
太刀持ち、銛(もり)打ちなど8人ほどのチームは闘牛士が率い、給料を支払います。
20世紀末の時点でスペイン国内で年間約Ⅰ万5000回開催され、そのほとんどが
夏に集中します。闘牛士の数は約250人で、若牛闘牛士と呼ばれる修練中の見習い?の中から、
実績のある者が先輩闘牛士に認められることで昇格します。最終的には本場のマラガ(南部。アンダルシアの年)
など大闘牛場に立つことを目指しますが、それまでは地方の仮設闘牛場などで技術を磨いていきます。
もちろん、スター闘牛士ともなると大変な高給取りにあれるわけです。

闘牛士は闘牛牧場で育った勇ましい牛と戦うだけでなく、やる気のない牛の闘志をかきたてる役目
も持っています。そうでないと、対決は盛り上がらないわけで、25分の制限時間内で牛を倒せたとしても
キャン脚から栄誉を認めるる白いハンカチを振ってもらえません。
オーレという掛け声は闘牛士が勇気と技術で牛を見事に操ったと認められた場合に観客があげる歓声です。
ムレータを体のそばに構え、軸足を中心に円を描くように回すことで牛を意のままに動かします。
「生と死の舞踏」です。ちょっとでも牛が余分に首を横に振ったり、不規則な動きを見せたら脚を角で
刺されてしまいます。それまでに牛の動き、癖を見抜いていねければ対応できません。
まさに闘牛士の勇気が最高潮に発揮される場面で披露される鮮やかなムレータさばきに、観客は
オーレを連呼することになります。
制限時間の2分前で、闘牛士はとどめを刺す真剣を手にします。いよいよ「真実の瞬間」です。
闘牛士側にも危険な時間なのですが、闘牛士は苦しみを短くするために、15秒以内に
牛が倒れるようにしっかりと背中から貫き通さなくてはなりません。

2016年9月にはテレビ東京系の経済情報番組「WBS(ワールドビジネスサテライト)」が
この年の動物愛護団体によるアンケートでスペイン国民の58%が闘牛に反対、賛成は19%
といった結果を報じました。しかし闘牛関連の雇用は19万9000人を確保し、経済規模として
36億ユーロ(4100億円)といった数字を報道しています。
つまり、スペインならではの観光資源としてはいまだ魅力的な存在で
確かトレドに闘牛士養成学校が続いているはずです。しかし・・・
果たして動物愛護か、経済的利益か、と経済苦境にあるスペインも悩ましいようです。

José Tomás ホセ・トマースのチクエリナ

ギリシャ神話の主神、ゼウスの生誕地はクレタ島。フェニキアの王女、エウロペに一目ぼれした
ゼウスは白い牡牛に姿を変え、まんまとクレタへ連れ帰ることに成功しました。それほど
牛とのかかわりが深いギリシャ・クレタ島の古代ミノス文明ですが、宮殿には、暴れる牛の背で
逆立ちしたり、角をつかまえたりする若者の姿が描かれた絵が掲げられています。
恐らく娯楽であるより、宗教的儀式であったかもしれない牛跳びの絵ですが、こうした伝統に
スペインの闘牛の起源を求めることもできそうです。実際、闘牛はなにもスペインに限らず、
イタリア、フランスでも存在したのですから地中海文明の特徴のひとつであったのでしょう。

演技者は牛の角をつかんだり、背中に手をついて宙返りしたりと、現在の闘牛とは比べ物に
ならないくらいに危険な、それゆえに牛と人間はフェアな戦いをしていたのでしょう。
いずれにせよ血は流れるのです。それこそ燔祭(はんさい)の主要な要素でしょう。
血を流すことが神への畏れと祈りなのです。
現代の闘牛がそうした宗教的意味合いを失った以上、滅びていくのは仕方ないですね。

日本は血を流す宗教儀式は嫌いですね。
東洋の伝統としてないわけではない。むしろ中国では当たり前でしょうし・・・。
日本の古い神社ではそのほとんどが、血を穢れとして忌み、祭神への供物は稲穂など植物で
動物の血は避けられてきました。
珍しい例として、東京からずっと国道1号線を西上して豊橋市を過ぎ、豊川放水路を超えると
すぐ左側に 菟足神社(うたりじんじゃ、豊川市小坂井町)があります。そこでは確か
弓で射られたていのスズメが捧げられていたと思います。ま、害鳥駆除の意味が重なるのでしょうが。

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