パワーストーンの真実。

舎人独言

健康&グルメに・・・ 翡翠 のパワー。

サンバ 名曲集 和訳 ベッチ・カルヴァーリョ エスコーラ

40を超える動画があるため、しばらくお待ちください。
選から漏れた名曲も多いのですが、ともかく集めました、
最近はメロディが枯渇して耳にするやいっぺんに巻きこまれてしまう
メロディが少ないわけで、この名曲集の曲たちのころがむしろベストなのかも。

アトピーや乾燥肌など肌トラブルでかゆい方の約70%はかゆみが消えます。
ステロイドで効果がない方を含めてです。
で、魔法の水 とよく言われます。違います。
「宇宙」とか「人体」と同じように、現代の科学がまだ追いついていないだけ。
ヒスイウォーターは新しい技術として注目されている、太陽光と同じマイクロ波や
テラヘルツ波を生かした水。舎人が約20年も飲み続けている安全で美味しい品格の水です。。
かゆくて眠れない方のヒスイウォーターリポート

青雲舎(株)の翻訳を信じるなら翡翠マグも信じてくださいネ。
明治時代の人には電子レンジが信じられないようなものですが、
誰もディスっていないでショ?^^ ちょっとしたキセキなのです。
味わい・お茶・お酒・味噌汁などで試していらっしゃる方のヒスイウォーターリポート

  

  

このぺージは、サンバの名曲を集めました。
サンバの歴史、初めてのカルナヴァルの曲など
不十分ながら、サンバの世界をザッと理解するための概説と
なればいいのですが・・・。

まずはスピーディなベッチ・カルヴァーリョのサンバを。
歌詞の中に、サンバらしい世界をのぞくことができます。
Se Você Quiser  もしあなたが望むなら

ベッチ)
もしあなたが望むなら
わたしはトタン屋根の小屋をつくろう
あなたが住めるように
丘の頂上のあそこに
あなたは満喫するのです
バンバの特権を
夜明けの、サンバの味わいがする空気を吸い込んで

★舎人独言にどんな音楽がある?を探す
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コーラス)
もし あなたが望むようなら 
わたしはトタン屋根の小屋をつくる
あなたが住めるように
丘の頂上のあそこに
あなたは満喫するのです
バンバの特権を
夜明けの、サンバの味わいがする空気を吸い込んで

ベッチ)
それから あなたは目の当たりにする
夜明けがどれほど綺麗なものか
鳥の群れの歌声
月の光に感謝する子供たちの叫び声
月は夜を明るくして
みんながサンバをするために
モーロを彩るんだ

コーラス)
月は夜を明るくして
みんながサンバをするために
モーロを彩るんだ

ベッチ、コーラス)
もし あなたが望むなら
わたしはトタン屋根の小屋をつくろう
あなたが住めるように
丘の頂上のあそこに
あなたは満喫するのです
バンバの特権を
夜明けの、サンバの味わいがする空気を吸い込んで

ベッチ)
それから あなたは目の当たりにする
夜明けがどれほど綺麗なものか
鳥の群れの歌声
月の光に感謝する子供たちの叫び声
月は夜を明るくして
みんながサンバをするために
モーロを彩るんだ

コーラス)
月は夜を明るくして
みんながサンバをするために
モーロを彩るんだ

コーラス)
月は夜を明るくして
みんながサンバをするために
モーロを彩るんだ

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    舎人独言には
    ★エロスに変容するバラの寓意
    ★ノートルダム大聖堂の聖なる秘数
    ★オパキャマラドの風景
    ★映画「華麗なる賭け」チェスシーンのセクシーの秘密
    ★名盤「クリムゾン・キングの宮殿」の実在のモデル発見
    ★映画「男と女」サンバ・サラヴァの謎

    といった解読シリーズがあります。

サンバをするとは、貧乏な人たちのことですから
自ら演奏し、歌い、踊るということです。
なんせ宵越しの金を持たないリオっ子で
年収の大きな部分をカルナヴァルのために使ってしまうのだそうナ。

モーロ(モーホ)とは丘のこと。
山の斜面にトタン屋根の小屋のような家がビッシリ
立ち並んでいる写真をご覧になったことがあると思います。
その場所がモーロであり、家々の集合体は
ファヴェーラ(スラム)と呼ばれます。

バンバとは、サンバの指導者、領導といったところで
つまり功績の大きいリーダーのことです。
カルナヴァルではエスコーラ(サンバのチーム)の行進の
先頭に立つ、地味だけど貫禄たっぷりの先頭委員会の
メンバークラスでしょう。

ベッチでノリのいい曲と言ったら、最大のヒット曲
お祝いしよう Vou festejar でしょう。
これ、リヴェンジの歌なんですね。
お祝いしよう あんたが苦しむんだ あんたが苦しむんだ って。
上品じゃあ、ありません。

この曲のカラオケがyoutube にあります。
ヴォーカル抜きですから、メロディ楽器はカヴァキーニョだけ、
コーラスは斉唱、リズムは4拍子といったサンバの基本構造がよくわかります。

日本人にとってサンバとは、イコールでカーニバルのサンバ
となっている方が多いと思います。
ですが、カルナヴァル(ブラジルではこう呼びます)のお祭り騒ぎは
収入の少ない人々がなけなしの金をはたいて早くから衣装を用意してといった
年に1度の大イベントに命をかけているような側面があって
彼らにとってはハレの場なんです。
日本人だって、毎日、お祭り騒ぎをしていませんよね?

カルナヴァルのサンバは特別な言い方があって
Sambas Enredo サンバ・エンレード(エンヘード)と呼ばれます。
行進のサンバと言う意味です。
Rの音は喉の奥でかすめるように発音されるので ハ行の音に聞こえます。
ロナウドをホナウドと表記するのが一例です。でも、ヒオジジャネイル
なんて言いませんものね。それに元フジテレビのフリーアナウンサー
平井理央さんは、お母さんが新聞でちょうど
リオのカーニバルの記事を読んだからという命名だそうです。
ヒライ・ヒオ じゃ、ちょっとねぇ。
やっぱり日本人は ラ行 でいいのじゃないかなぁ。

それと・・・称揚のサンバとも呼ばれますが、歌詞で、必ず
何かを褒めることがルールだからです。
ま、かなり緩いようですが。

2014年のわれらがマンゲイラです。
マンゲイラは緑色とバラ色をシンボルカラーとする
最古参のエスコーラです。日本の野球で言えば
ま、われらが巨人(ごめんなさい。巨人ファンです)といった存在です。
こうしたサンバが日本人にとってのサンバのイメージでしょうね。
ほかに古豪ポルテーラやサルゲイロ、悪名高き?ベイジャ・フロール
マルチーニョ・ダ・ヴィラがいる白と青が美しいヴィラ・イザベル・・・。

カルナヴァルのエンレードでは毎年
それぞれのエスコーラ内で競い合って優勝した曲が使われます。ですが
いいメロディラインなんて次第に枯渇して、もう簡単には見つからないでしょう!?

ともかく・・・トップ12エスコーラによるエンレード曲のアルバムが発売され
いよいよ当日、スタンドの観衆はひいきのエスコーラと一緒に熱唱します。
この頃なんか、メロディラインもまだ自然だったと思うのですが。

1977年のGrandes Sambas de Enredo (Carnaval 1977 – 1978)

で、楽曲としてはBeija-Flor(ベイジャ・フロール=ハチドリが
優勝しています。
Vovó e o rei da Saturnália na Corte Egipciana です。
当時の映像を見ていると、豪華で金まみれとけなされた
ベイジャ・フルールもまだそれほどではなかったとわかります。
今が凄すぎるわけですが。

ハレに対してケということで、日常のサンバはというと
仲間がお得意の楽器を持って裏庭に集まって・・・
といった演奏スタイルのサンバセッションが開かれます。
これがパゴージです。
もちろん、もう少し広い場所で、たくさんのひとに公開する形でも
開かれているようですが、どこかのホールを借りてのコンサートといった
大げさな設営は必要ないようです。
むしろ1年がかりで準備をするカルナヴァルのサンバが特殊であって
こうしたパゴージのサンバのほうがもっともっと普通に身近にあるわけです。

フンド・ジ・キンタルはパゴージから生まれた
スターですが、文字通り、 裏庭の奥 という意味です。
(なんと、日本のサンバファンはフンドシなんて言い慣らしたりして・・・、
さらに続く言葉が、キンタ・・・ですもんねぇ、
舎人、言えませんよぉ^^)

では、そのフンド・・で。
Fundo de Quintal    O Show Tem Que Continuar
ショーは続かなければならない

プロではなく、仲間で集まってというパゴージって、こんな感じです。
裏庭より規模は大きいのですが。
ジョアン・ジルベルトが「ボサノヴァはひとりでサンバをするためにつくった」
と語ったサンバとは、カルナヴァルではなく、こうしたサンバなんですね。

そんな普段着のサンバを、パウリーニョ・ダ・ヴィオラで。
穏やかな、淡々とした語り口で、あまり汗臭さを感じさせません。
で、インテリサンビスタとして、激さない優しい雰囲気が
女性にとても人気です。

Nós Os Foliões わたしたちはバカ騒ぎをしたのだ

サンバ作者としても素晴らしく有能なパウりーニョですが
実は冒頭に作者の Sidney Miller シドニー・ミラーの
パフォーマンスを登場させて敬意を示しています。
耳元でささやかれるサンバなんてね!
素敵なサンバです。これがわかんなきゃ
サンバが好きなんて、言ってくれるなと言いたいほどです、ハイ。
ご本家で。舎人独言の中で翻訳があります。

色っぽい路線ということで
パウリーニョはシモーニにこんな曲を贈り
共演もしています。
Simone e Paulinho da Viola による
Retiro 隠れ家 です。繊細でしょ?
陽気なバカ騒ぎばかりがサンバじゃないんです。
それもありですけどネ。これも翻訳を紹介しています。

Marisa Monte マリーザ・モンチのピンクのCDに収録されていますが
Paulinho da Viola が Dança da solidão 孤独のダンス で
素敵なデュエットを披露しています。 これも翻訳で紹介しています。

え~、くどいようですが^^
Marina Lima マリーナ・リマ が採りあげることを許したのが
Para um Amor No Recife です。そうです。
サムライ・ブルーがブラジルで第1戦を記したレシフェです。
日本語訳はオリジナルの ファファ・ジ・ベレン のページで。

アゴゴをたたいたり、一緒に座っていたりします。
こんなサウンドも、サンビスタ、パウリーニョは
アリと思っているんですね。まったく、同感です♪
サンバは進化する!

恐らく世界で一番に有名なサンバの曲といったら
アルシオーネの 愛のサンバは永遠に Não deixe o samba morrer でしょう。
イージーリスニングのポール・モーリアが採り上げているくらいです。
その流れでシャンソン歌手が採り上げているのには驚きましたが。
日本語訳は アルシオーネ 愛のサンバは永遠に のページで。

一口にサンバと言っても幅の広い音楽で
サンバ歌謡というものもあります。
アルシオーネで、サンバ歌謡の名品
Garoto maroto   悪いヤツ を。

でももう少し、カルナヴァルを楽しみましょうか。
MPBの大スターたちもブラジル人である以上
カルナヴァルで黙っているわけにはいきません^^

まず、ボサノヴァで紹介済みのカエターノ・ヴェローゾで
エスコーラ União da Ilha do Governador の1982年のエンレード曲。
妹のマリア・ベターニアもちょっとだけ参加していますね。
É hoje O Dia  今日という日は というタイトルですが
カエターノは省略してタイトルにしました。違いがある、ということで
エンレード曲にMPBらしい味つけをアレンジしていますね。
で、いちだんとカッコよくなりました。
カエターノの É HOJE です。

オリジナルです。
聞き比べると違いは一目瞭然。
どちらがいいか、悪いかなんて関係なし。
目玉焼きはしょうゆがいいか、塩・コショウがいいか
といった違いにすぎませんね。ソースだってあるしサ。

孤独な魂に訴えかけることのできるシモーニですが
サンバだってもちろん歌います。
日本公演の最後をしめくくったのもサンバ・エンレードでしたね。
なんとこの曲も União da Ilha do Governador のエンレード曲で
1978年のカルナヴァルを彩りました。

O Amanhã  明日  Simone

さらにシモーニのサンバ・エンレードを。
AMOR NO CORAÇÃO  
邦題では「幸せのカーニバル」なんてことになっていました。
心の中の愛 なんて意味なんですけどね。素晴らしい熱気を放つ
エスコーラ Carlinhos de Pilares の1985年のエンレード曲。
メッチャ、元気が出ますね。

この動画と音楽で、サンバの常識とは異なることが行われていますが
なんだかおわかりでしょうか?
エスコーラを引っ張るプシャドール(リードヴォーカル&掛け声)を
女性が務めることはありえないのです。体力、すごく使いますしね。
でも、シモーニは堂々としたものです。
日本公演でのラストシーンを彷彿とさせますね。

動画の中で、楽器を何も持たずに指揮だけしている人がいますが
あの人がMestre メストリです。メストリとは英語で言えば master マスターで
直接的にはエスコーラの花形、バテリア(リズム隊)を指揮する ジレットール 責任者 
がメストリ 先生 と呼ばれるわけです。
メストリの肩書きでレコードを出せるくらい権威があり、憧れの存在です。

凄い熱気でしたが、シモーニはこんなに
洗練されたサンバで魅せるセンスもあるんです。
クールなのにホットで、汗臭さはどこにもありません。
ホント、お洒落なティーラウンジで静かに流れていても
その場の雰囲気がますます高級感を漂わすことはあっても
なんの違和感もないBGMとして、お薦めします。
天才サンビスタ、マルチーニョ・ダ・ヴィラの書くメロディが
美しいからできることなのですが。
舎人独言の中で翻訳しています。

SAMBA DA CABROCHA BAMBA バンバのカブロッシャのサンバ

そのマルチーニョ・ダ・ヴィラは、エスコーラのヴィラ・イザベルを
代表するサンビスタ。サンバ初期に大きな功績を残したノエル・ローザの
住んでいた地区の名前であり、そのままエスコーラ名となっています。
白と青のチームカラーも素敵です。

サンバのコーラスは斉唱です。
でも、マルティーニョの偉大さは、そんな常識を
見事に破ってみせました。
多分、サンバ史上初の混声合唱ではないでしょうか?

Claustrophobia   閉所恐怖症 って意味でしょうか?

初期の傑作です。ボサノヴァっぽくも聴こえます。
Viajando   旅していると

そのノエル・ローザの傑作です。
渋いです、内省的です。これもサンバです。
惜しくも働き盛りで逝ってしまった 
JOÃO NOGUEIRA ジョアン・ノゲイラです。
シブいでしょ? 最初に聴いたとき、カ、カッケェて思ったもんです。
FEITIO DE ORAÇÃO   祈りの姿

ブラジル音楽界で王様といったら、 この ロベルト・カルロス。
カルナヴァルでは、ロベルト・カルロスをテーマにしたエスコーラも
あったくらいで、洗練されたサンバをつくっています。
この人のつくる音楽には魂の誠といった趣があって
舎人独言では愛妻挽歌というべき曲を翻訳しています。
ブラジルの人間国宝になるべきですね。
Roberto Carlos   Só você não sabe -君だけが知らない  

サンバの神様と呼ばれた Cartola カルトーラ の姿が
映像で残っています。隣にいるのはお父さん。
なぜ神様かっていうと、ひとつには残した作品が素晴らしいから。
人格も素晴らしいから。あのマンゲイラの創立にかかわり
マンゲイラと命名し、緑色とバラ色のチームカラーを考えたから。
やっぱり神様でしょう。

名曲 O Mundo é um Moinho  人生は風車 

カルトーラを支えた妻で、ドニャという尊称をつけて呼ばれる
ドニャ・イヴォーニ・ララの作品。
お友達同士のマリア・ベターニアとガル・コスタが歌います。
ガルはウェディングソングにとロマンティックな「いつかの日曜日」で
紹介しましたね。

Sonho meu わたしの夢

日本で一時期、最高の人気を獲得したブラジルのアーティストは
マリア・クレウザ Maria Creuza  でしたでしょう。
紹介済みの あなたを愛してしまいそう Eu sei que vou te amar
という凄いパフォーマンスがあるせいで、ボサノヴァのアーティスト
というイメージがありますが、実は意外に
多くのサンバをレコーディングしています。

Madrugada 夜明け

サンバ歌謡って、サザンオールスターズのファンなら
きっと気に入ると思うんです。
日本人好みの哀愁メロですもん。

泣きのサンバ歌謡の代表選手、アジェペーも大好きです。
ぼくは泣かない 泣かないぞ 泣くもんか 泣くもんか
なんて、女の子に入れあげて、あげく体よくお払い箱になって
でもその情けないところが、他人事とは思えない^^:

AGEPÊ   SETE DOMINGOS   7つの日曜日

ごめんなさい.
アジェペーを聴くと、1曲で収まらないんです。
いっぱい聞きたいんですけど・・・。

Deixa eu Te Amar   君を愛させて

MPBの大立者、シコ・ブァルキ。
白人ながらベッチと同様、マンゲーラとの関係も深い。
マンゲイラのシコ・ブァルキ と言われることもあります。
このサンバの歌詞は熱狂に身を投じる、いかにも
単細胞なところと(それって長所でもあるでしょ!)
おっ!?と思わせるところがあって
さすがに知性派の面目躍如といったところです。

Chico Buarque Vai passar 通っていこう

ボサノヴァの神様と言われるジョアン・ジルベルトが
カエターノ・ヴェローゾのセンスで仕上げた傑作。
第二のブラジル国歌なんて言われるほどで、世界のスタンダード曲です。

ジョアン・ジルベルト カエターノ・ヴェローゾ ジルベルト・ジル、
マリア・ベターニァと ボサノヴァ、MPBの立役者が声を合わせます。

クールなのに次第に熱気を帯び、静かに高潮していくくさまが
第二のブラジル国歌と言われるこの曲にふさわしい
格調高いサンバになっていますね。

アリー・バローゾ Ary Barroso が1939年に書いた作品。
でも、発表当時、レコードは売れなかったそうです。

ブラジルの水彩画 との共通点が識者から指摘される
傑作があります。ジョアン・ボスコの ナサゥン です。
ブラジルのという国の構成要素をぶちこんで仕上げています。
変革的なサンバですが、まったく凄い才能があったものです。
日本語訳は ジョアン・ボスコ ナサゥン のページで。

ライブ盤ではギター一本で歌いきって、超カッコいいんです!

 

サンバはやっぱりもともと黒人たちのもの。
流した血で書いた歴史を考えれば、当然なことかもしれません。
そんな過去を思い出させるのが、
足の手術中に麻酔の事故で急逝してしまった
CLARA NUNESクララ・ヌネスが歌う JOGO DE ANGOLA アンゴラのゲームです。

具体的に言えば、アンゴラのゲーム(遊び)とはカポエイラのこと。
ナイフなどの獲物もなしに、自分の身体だけを武器として戦う格闘技ですが
うるさく干渉してくる白人のご主人さまたちの目を
これ、遊びなんです といって武技を鍛えていたわけです。

クララはポルテーラの所属です。
古豪ポルテーラ! マンゲイラの良きライヴァルです。

PORTELA NA AVENIDA  大通りのポルテーラ のサビの部分です。
サンバを救え 聖なるものを救え 救うのだ
ポルテーラの青と白のマントを救うのだ
サンバの祭壇で 勝利のパレードをするのだ

いなせな兄ィといった感じがするロベルト・リベイロ Roberto Ribeiro
のアルバム Arrasta Povo です。このときは、
まさに俺はオーケストラなんか使わない
なんて息巻いていましたが、あとで結局、使っちゃいました。
出来上がったアルバム、好きなんですけどね。
売れ行きが違うもん、しょうがないよなぁ。

7分30秒当たりから始まる3曲目の キタンデイロ O Quitandeiro は
ポルテーラ所属の モナルコ Monarco が書いた有名な曲です。
八百屋さん という意味のようです。
サンバの歌詞って、時にノンセンスなハチャメチャを楽しんだりします。
ちょっと、そんな雰囲気もある曲です。

八百屋 トマトの匂いがするゾ
チョコラーテのヤツん家(ち)は今日はパスタだな
なんて歌い始めます。

サビは
だけど忘れるな 
エステーラ(星)の黒人娘に言っておくことを
ポルテーラの仲間さ
パルチード・アルトを歌おう
パゴージをやるんだ 夜明けまで
即興の歌詞にお前の名前がつくんだ

20分の少し前から始まるのは 1966年にインペリオ・セラーノが
エンレードで披露した Glória e Graça da Bahia  バイーアの栄光と恩寵。
Iemanjá イエマンジャ は黒人の宗教とカトリックが習合したシンクレティズム
ならではの言葉で、カトリックで言えばマリアさまにあたる存在です。
サッシペレレと並んでブラジルっぽい言葉だと思います。
海のイエマンジャ なんて歌われることもありますが
黒人がアフリカから初めてブラジルに到着した土地、バイーア州を讃えています。

26分ごろから始まる9曲目の Rose バラ も好きだったな。

才人、カルリーニョス・ブラウンの Carnavalia です。
最初の首都があったバイーア州のサルヴァドール出身です。
ジェームズ・ブラウンから名前をもらったといいますが
ネグりチュードという点で惹かれるものがあったのでしょうね。
その音楽は当然、ファンクの影響を受けています。

ブラジル大使館のホームページには、
サンバは「3つの異種文化、つまり、ポルトガルの優雅な歌と、
アフリカのリズムと、先住民インディオの軽やかなステップをもとに、
リオ・デ・ジャネイロのストリートで生まれたと、一部では考えられています。
また、アフリカが起源で、パーカッションと手拍子をベースとした
「バットゥーケ」から発展したという説もあります」とあります。

カルリーニョス・ブラウンのこの曲って、まさに、ではないでしょうか?
リオではなく、サルヴァドールのカルナヴァルだと思います。
規模としてはサルヴァドールの方が、リオよりずっと大きいんですよね。
サウンドと言う点では、好き嫌いが分かれるでしょうけど。

この曲をサンバ名曲集に入れていいかとなると
相当にためらう気持ちがあります。
しかしカルリーニョス・ブラウンを登場させ、才人と言った以上
なぜ、才人なのか、知っていただきたい気持ちが大きくなります。

Carnavalia の中でも、確かにブラジルとは異なる発展を見せた
北米のファンクやレゲエ(ヘギ)など
さまざまな要素が感じられるのではないでしょうか?
(たとえばウットリさせてくれる Hawaii You などでは
また別の顔を見せてくれています)

強力リズム集団 Timbalada ティンバラーダ を
率いるカルリーニョス・ブラウンでしたが
このプロジェクト・アルバム Black Bahia は、
彼抜きには成立しませんでした。
アメリカ・ジャズシーンの雄、ウェイン・ショーター、ハービー ・ ハンコック
も加わり、世界中のコアな音楽ファンの注目を浴びました。
日本人の耳にはぶっとんだ、彼ならではの
素晴らしいメロディとリズムの塊です。
このアルバムは当時、本当に衝撃的でした。

Guia pra congal

で、ティンバラーダまで来たら
このセルジオ・メンデスの傑作アルバムに
触れないわけにはいきません。
なぜって、実質はセルメンよりもティンバラーダが
演奏しているからです。
ま、大人の事情で成立したアルバムといったところでしょうか。
でも1993年のBest World Music Albumとして
グラミー賞を獲っています。

ですが Mais Que Nada マシュ・ケ・ナダ のイメージとは大違いです。
いろいろやっていることは知っていたので
違っているくらいでは驚きませんが
ここまでやられると想定の範囲内とはもう言えません。
いきなりの傑作でホント、びっくりでした。
日本でもちゃんと発売されましたが。

リオのサンバとかに比べると、どこか違うセンスが杯っている気がします。
ちょっとトロピカルな感覚と言っていいのか、
それがバイーアなのでしょう。
カルリーニョス・ブラウンの作品です。

Fanfarra   ファンファーレ 

スタンダードの Tristeza トリステーザ を採らないわけにはいかない。
でも一長一短では・・・。Brasil ’66  を率いるセルメンに続けてもらいましょう。
マシュ・ケ・ナダの大ヒットを引っ提げて日本などを回るなかで、こんな風に
ブラジルをアピールしていたのですね♪

クラブで世界的に流行したのが
ベリーニ Bellini の サンバ・デ・ジャネイロ Samba de Janeiro。
ヒットの要因はサンバジャネーロてなわけで余り好きではありません。
サッカーファンにも、このリフは耳なじんでいると思います。

でも、そのオリジナルのアイアートは凄い!
凄すぎて、当時は理解できなかった^^:
評価が高いから買ったのにねぇ。
でも世の中、このオリジナルの存在なんんか
知らないよね~~~^^:

Airto Moreira の Tombo in 7/4  です。
ちょっと上の Guia pra congal と共通するテイストがありませんでしょうか?

ボサノヴァの代表的詩人、ヴィニシウス・ジ・モラエスが
良き相棒のトッキーニョと組んで、
ヴィニシウスらしいサンバを提出してくれました。
なんか、ホッとしません?
カルリーニョス・ブラウンやアイアートの強烈な世界から
リオのおなじみの世界へ帰ってきて。
哀愁メロと一口にくくれない
味わいにビミョーな違いがあるようです。

ブラジルらしさということでは
裏拍を取るリズムという特徴があります。
このページの何曲が裏拍なのか
確かめるのも面白いかもしれません。
裏拍を基本としない日本人にとって、サンバやボサノヴァが
いつまでも古びない理由ではないでしょうか?

歌詞からして、やっぱりインテリですし
インテリだってカルナヴァルに熱狂するんですっ!
そう、熱狂してもいいんだ。いんんだ。

そのヴィニシウス・ジ・モラエスとカルロス・リラが
名付け親になり、作品の発表者とした
Quarteto em Cy カルテット・エン・シーですが
ボサノヴァだけではありません。サンバだってやっているんです。
考えてみたら、当然、斉唱ではないし
それならマルチーニョ・ダ・ヴィラより早いことになるなあ。
ま、ノルウェーのヴァイキングがずっと早くに
カナダで暮らし始めていても、歴史的な発見は
やっぱりコロンブスだもんな。

Samba Plataforma

日系人が最も多い街、サン・パウロ。
サンバが死に果てるところなんて悪口を
言われたりします。リズム感に問題があるのかな。
でもこんな名曲も生まれています。
このサンバ、人生でいったい何度目の録音でしょう?
年を取ってもサンバし続けていたい者の胸を
熱くさせる老境のサンバです。 カッコいい!

Adoniran Barbosa  アドニラン・バルボーザ   
Trem das onze  11時の夜汽車

なんと国民的歌手のロベルト・カルロスがサンバを採り上げています。
ポップス系のアーティストで、ロマンティコと呼ばれるジャンルですが
誰がなんと言おうと、ブラジルミュージックシーンの最大のアーティストでしょう。
ロベルト・カルロスをテーマにしたエンレード曲もつくられたし
あの名サッカー選手、ロベルト・カルロスとは、お父さんが好きだった
ロベルト・カルロスにちなんで名づけられたそうです。
その国民的歌手のロベルト・カルロスが採り上げているのですから
ヒットを狙うというより文化活動でしょうか?
コーラスには、なななんと、親しいカエターノ・ヴェローゾの声が
聴こえるのではないでしょうか?(未確認情報で、すみません)

コメントが面白いですね、
「確かにこの歌の最高のヴァージョン。不滅です。王様、バンザイ!」
「ロベルト・カルロスもまた文化だ」
そう、ロベルト・カルロスは王様 Rei と呼ばれるほどなのです。

ロベルト・カルロスは多くはありませんが
彼流のサンバを提出してくれています。
これも高級ラウンジ向きにもなります。
歌詞が面白いのですが。

Só você não sabe

サンバというか、ボサノヴァが世界的に広まったきっかけのひとつは
映画でした。フランス映画の傑作「男と女」です。
(ファッションとかはそれなりに時代がかっていますが
人間の考えること、することにそんなに大した差はありません。
2500年前のアテナvs.スパルタつまりペロポネソス戦争を扱った
トゥキディデスを読めば、むしろ2500年前のほうが人間は立派だった
かも、なんて思います。もちろん。一部の指導層でしょうけど)

サンバなんて名前がついていますが、実際はボサノヴァです。
ボサノヴァ創生期、ぶろーばるではサンバもボサノヴァもショーロも
サンバ・カンサゥンも大きくひとくくりにブラジル音楽という認識なのでしょう。
それなら、特に世の中に新しいジャンルの音楽を発信したいと思ったら
既知のサンバの名前を借りた方が効率的です。
価値は変わらないのに、そんな戦略が必要なんですね。
弊社の翡翠マグだって困っている人を助ける力もあるのですが
同様でしょう。
この曲の日本語訳と秘密については
サンバ・サラヴァ のページで

さて、長々と語ってきましたが
そろそろお仕舞い。
後先になってしまいましたが
はじめてのサンバと言われる曲です。
1916年 と言われます。
マルチーニョ・ダ・ヴィオラもいいけどね。

くわしくは分からないのですが
関係者を祝うイベントで
あのシコ・ブァルキも駆けつけて華を添えているようです。

Pelo Telefone   電話で 

初期に人気のあったサンバです。
サンバの歴史をひもとくと、必ず登場します。

Ai que saudades da Amélia   アメリア恋しや

1934年と言われますが、エンレード曲として有名な
今は灰 Agora é cinza です。
歌っているのはメストリ Mestre として雷名高いマルサル Marçal 。
なんとお父さんが、この歴史的名曲の共作者として
名前を連ねています。
マルサルのレコードは1枚しか持っていませんが、
この曲は入っていませんでした、youtube ならではの情報です。

彼はインペリオ・セラーノやポルテーラ、ウニドス・ダ・チジューカなどを
渡り歩いています。

。。。

マルサルの 今は灰 が削除されていて残念です。
日本でレコードが出たこともある エルザ・ソアーレスが歌っています。

メストリ マルサル のアルバムです。
サンバの味わいですね、いかにも。

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