時の流れに 和訳 レオ・フェレ Avec le temps

世界の永遠の名曲に日本語訳をつけて応援しています。
魔法? 失われた古代の  不思議  が復活です! 笑顔がはじけていますネ。
2つ目のマグカップの動画です。(弊社PR)

離婚の悲しみの中、2時間ほどで書き上げられた名曲。
翻訳について解説をつけています。
レオ・フェレがランボーを歌った「ロマンス」はここをクリック

時とともに・・・
時と共に 流れて行く すべてが去って行く
顔を忘れる 声を忘れる
心臓のことを忘れる もはや鼓動しないとき 
さらに遠くを求めることに価値はない
流れのままに 上等だ

★舎人独言にどんな音楽がある?を探す
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翻訳と同じく ありのままを誠実に です^^

 
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時とともに・・・
時と共に 流れて行く すべてが去って行く
わたしの片割れの女よ  
雨の中を探し回った 熱愛した人
ひと目で互いに認め合った人
言葉の端々で 行間で 顔を赤らめながら
その夜を迎えるために 告げた
おごそかな誓い
時とともに すべてが消えて行く

時とともに・・・
時と共に 流れて行く すべてが去って行く
あんなにも素晴らしい思い出なのに
お前にはひとつの悪酔いだった
陳列される 死の影が差す思い出の中を
わたしは探し回った
愛情がひとりでに離れて行く土曜の夜

時とともに・・・
時と共に 流れて行く すべてが去って行く
風邪引きのような恋をした片割れよ 
何にもなりはしなかった  
はした金のために魂を売り渡し
風のようにむなしく、また宝石のように大切に捧げた人
お前の前で わたしは 自分をしつけたのだ
まるで犬をしつけるように  
時とともに 流れて行く なるべくして

時とともに・・・
時と共に 流れて行く すべてが去って行く
いくつもの情熱を いくつもの声を忘れる
君がささやいた つましく暮らす人々の言葉
余り遅くならないで 特に、風邪を引かないで・・・

時とともに・・・
時と共に 流れて行く すべてが去って行く
そして 老いを感じる 疲れ果てた馬のように
さらに 凍えるのを感じる いきずりのベッドに
さらに まったく孤独を感じる 恐らく気楽としても
さらに だまされたと感じる 失われた歳月に

さあ  本当なのだ
時とともに もう愛することはない

「気」を発振する不思議な翡翠マグ と I love youの日(8月31日) の
青雲舎(株)が日本語への置き換えに挑戦しています。
それは歌の世界を可能な限り正確に理解するための行為です。
無断転載はご容赦ください。リンクはフリーです。

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    舎人独言には
    ★エロスに変容するバラの寓意
    ★ノートルダム大聖堂の聖なる秘数
    ★オパキャマラドの風景
    ★映画「華麗なる賭け」チェスシーンのセクシーの秘密
    ★名盤「クリムゾン・キングの宮殿」の実在のモデル発見
    ★映画「男と女」サンバ・サラヴァの謎

    といった解読シリーズがあります。

時の流れに と共に、シャンソンの名曲中の名曲です。
シャンソン・リテレールの代表的な作品で
レオ・フェレ、ジャック・ブレルと並ぶ
偉大なシャンソン作家、ジョルジュ・ブラッサンスの作品。
日本語訳は、フランソワーズ・アルディ 幸せな恋はない のページで。

 

レオ・フェレに戻します。
いつも聴いているのは1988年のライブです。
「まるで犬をしつけるように」の後で
「サロップ サロップ」と叫んでいます。
売女(ばいた)という侮辱のための言葉です。
思い出すほどに腹に据えかねて・・・。

ユーミンの素敵な音楽に導かれるように物語が展開する
原田知世主演の映画「わたしをスキーに連れてって」。
劇中でフィーチャーされる
スキーブランドの名前が「サロット」でした。
ブリザードをついて届けられた本物の商品で
無事に発表会が開かれると
事破れた敵役の竹中直人(頭髪が野獣並みにいっぱい!)が
「サロットかぁ」と洩らしながら、後頭部をたたくシーンがありました。
サロットとサロップ。
なんか、笑っちゃったのですが。

しかし、ユーミンの「シャンソン」。
「SONGS」でプレヴェールが好きだったと語っていました。
音楽からはあまりフランス的なものは感じなかったけれど
ユーミンなりのシャンソンなのでしょう。
歌詞で影響を受けたのかもしれません。
舎人独言の中では、ジャン・ギャバンのページが
「枯葉」のスピンオフ作品なのだけど
ユーミンの37番目のアルバムのテーマは
アンセム(賛歌)だそうですから、この「時の流れに」とは
共通するものが少ないでしょう。

Songs で、ユーミンは、 ひこうき雲 と、
プロコル・ハルムの 青い影 A whieter shade of pale
の関係について語っています。
「そいういう(青い影の)曲調に、詞は、レクイエムが乗った」
という表現でした。
ソングズで披露した ひこうき雲は、その 青い影 を
特にオルガンが感じさせてくれました。
創作の秘密をさらけだして
潔かったナ。
(最下部に、関連動画をアップしておきます)

となると、宮崎駿監督の「風立ちぬ」は
青い影 を包み込んでいたのですね。
ひこうき雲 の歌詞がそうですが
雲に、亡くなった人物を見るのは
日本人にとっては馴染み深い感覚です。
雲と死の関係って、少なくとも
万葉集にまでさかのぼることができる
根の深い感じ方です。

生けらばと 誓ふその日も 猶(なお)来ずば
              あたりの雲を我と眺めよ
                     藤原(九条)良経

藤原良経(1169ー1206年)は
式子内親王と並ぶ「新古今和歌集「の代表的歌人。
この和歌は、歌合せ
(うたあわせ、和歌を詠みあって優劣を争う競技会)で
詠まれました。
テーマは、契恋 。判者は俊成。

あたりの雲を我と眺めよ
とは、なんともすごい絶唱です。
どの時代でもでしょうが
会ってくれないなら、死んじゃうゾ って
簡単に言い、聞きもするセリフです。でも、
こんな風に、真実味いっぱいに言われたら、
雲じゃないけど、もう、なびくしかないでしょ!
目に映る雲、あれは私の亡骸を焼いた煙が雲となったのです。
そんな感覚が当時、あったそうです。
だから、我と眺めよ なんですね。

鎌倉初期の騒乱期に摂政、太政大臣までなりますが
いかにも時代めいて、暗殺されたのではないか、
などと憶測を呼ぶ急死でした。
その才能は、小倉百人一首の藤原定家が
嫉妬のあまり手を下した・・・
などと噂されるほど。
機知に富む定家ですが、想いの深さでは及びません。
歌合せでの題詠にもかかわらず
ひしひしと実感を伴う掲出歌は、あるいは
自らの頓死をも暗示したものか・・・。

「サロップ サロップ」と叫ぶパフォーマンスです。
厳しいアドリブ。今に残る想い。
厳しさは想いを深く train していきます。

翻訳について。
ネットで検索させていただいた限り
ほかに見当たらなかったのですが
心臓を、顔や声と同じように
忘れられる対象と捉えて訳しました。
恋したときの熱い心臓を忘れてしまった
ということです。

「夜を迎える」は、原詞では
夜をなす、夜をつくる です。
まぁ、そういうことです。
大人の、しかもフランスの恋愛ですから
野暮は言いっこなし。
これも独自の解釈になってしまいました。
なんでかなぁ。

l’autre を 片割れ と訳しました。
英語で妻のことを better half と表現したりしますが
その一方は当然、自分、のことです。
で、the other( もうひとつ )は、より善き半分 
つまり、妻 ということです。
自分にとっての、 l’autre( もうひとつ )ということで
片割れ としました。男が歌っていますから
少し言葉を補い、 わたしの片割れの女 と解釈しました。
こうした発想は
ヨーロッパ文明の奥深いところに根差し、浸透していて
実はプラトンが記述しているアンドロギュノス
という考え方が下敷きになっている
と、理解していただけたら・・・。

serment maquillé は 仮面の誓い ではなく、おごそかな誓い
と訳しています。これも独自の解釈のようですが
厳かなとか、立派な、といった意味かと思われます。

A la gal’rie j’farfouille dans les rayons d’la mort
この1行の難しさは、j’farfouille つまり
ガラクタの中をひっかきまわして探し回ったとあっても
いったい何を探し回ったのか、示されていないからです。
A la gal’rie  は、ギャラリー 展示場所 ですが
そこで、何かが、本来あった人のぬくもりを失い
他人事となって陳列されているわけです。
では、何を探し回ったのでしょう?
plus chouettes souv’nirs 素晴らしい思い出
くらいしか見当たりません。
ギャラリーで、よそよそしく展示されるものに成り果てた
さまざまな思い出の中で
それでも愛し続けたい気持ちがあるから
素晴らしい思い出 を探し回ったのだが・・・として
翻訳してみました。

on s’traînait comme traînent les chiens を
わたしは 自分をしつけたのだ
まるで犬をしつけるように 
と訳しました。
犬好きなら、おなじみの訓練、トレーニングです。
たとえば英単語の stop はフランス語化していますが
レオ・フェレも train を取り込んだとみました。
そこで traînait を英単語と同じ意味で解釈しました。
ひきずった では、なんだかよくわかんないし・・・。
杉田真理(現在は真理子)さんのCDを聴くと
「魂を売ってまで捧げつくして
犬のように はいつくばった相手」とあります。

夜を迎える 片割れ おごそかな 顔を赤らめながら 犬をしつける
といった解釈は、ネットでは
2013年11月11日現在、
ほかに例がないようです。

行間で とは、行間を読めという、あの行間です。
直接、語らず、ニュアンスで伝えていることも
多いのでしょう。

1969年、レオ・フェレが2時間で書き上げたと言います。
歌詞もメロディも一緒にできあがりました。
離婚直後だったようです。
鉄は熱いうちに打て。
打ちひしがれてはいても。
まさに。

2012年の時点で276人の歌手がレコーディングしている
と、ウィキペディアにあるシャンソン史上に輝く名曲中の名曲です。
それだけに、いくつかのシャンソンを日本語訳していても
「時の流れに」を訳していないのでは話にならない・・・
という気がいつもしていました。
異色の「時の流れに」の翻訳となっている危惧は残りますが
やっと名刺を差し出せた、というところかな。
(歌の世界に誠実に向き合い、正確に理解したいと願い
そのつもりで翻訳しているのは、もちろんです。
だから納得するまで、敢てほかの方の訳とは異なっていても
踏み込んでしまうのですが)

ピアフのファン、必ずしもシャンソンファンならず
というおかしな日本の現状です。
そのいびつさを、おかしいと思わないほどに、おかしいのです。
それは映画や舞台の功罪ですが
そんなピアフファンの方にも是非、
耳と心を傾けて欲しいと願っています。
いろいろな音楽を紹介している舎人独言の利用は
もちろん有料ではありませんが
唯一、お願したいお代は、お聴きになるときの誠実さです。
どうぞ心を込めて聴いてください。
Avec le temps はきっと、なにかを返してくれるでしょう。
誠実に。
たとえ今はムリでも、時の流れとともに。

レオ・フェレはシャンソンを小唄・端唄の類から
オラトリオの高みにまで導いたと評価されることがあります。
エグモンや ワーズ・・・ワーズ・・・ワーズ 悲しみ
など、大好きなシャンテ(語りもの)でも、歌でも
一本、背骨の通った、どこか硬質な感覚を漂わせるのが
並みのシャンソンとは異なるところ。

小さな頃からピアノほか、楽器をよくしたといいますから
音楽を構造的に捉えることが自然にできるのでしょう。
レオ・フェレを世に押し出したエディット・ピアフも
ここまでの存在になるとは、夢にも思わなかったと思うな。
とにかく、「行かないで」で知られるジャック・ブレル
和訳した「幸せな恋はない」ほかのジョルジュ・ブラッサンスと並ぶ
シャンソン界の3大巨匠であり
ジョン・レノンと並ぶ、舎人の永遠のアイドルです。

「サロップ」版ライブとは比較的
近い時期に開かれたと思われるコンサートです。
ここでは、ののしる代わりに
自嘲なのか、聴衆の共感を求めているのか
あるいは、サロップを期待しているのかい? さてね
とか、なんとも含みのある笑い声でやり過ごします。
キモいと切り捨てるのは簡単ですが。

やりたい放題のレオ・フェレでしたね。
この歌の曲つけが、
フランス語の言葉そのものが持つメロディによく沿っていて自然だから
歌を語りものに、その場で仕立て直すことも、さほど難しくないわけです。

そんな風に
言葉そのもののメロディに沿ってできあがった歌を
日本語の歌で探すなら
南こうせつ率いるかぐや姫の「神田川」がまず思い浮かびます。
作詞の喜多条忠が電話で歌詞を読み上げ
南こうせつが書き留めるそのままが(サビの歌詞部分を除いて)
この歌のメロディになったといいます。

「花 すべての人の心に花を」でも
喜納昌吉は、歌詞と一緒にメロディがそのまま
天から降ってきた、という表現で語っていました。
サビはやはり、言葉とは異なるところで
天から降ってきたそうです。

いつもの脱線でしたが、話を「時の流れに」へと戻します。
動画を含めて、こちらもお薦めです。

ジェーン・バーキンのページでも紹介していますが
こちらでも。ゲンズブールとの写真を編集した動画もありましたが。

パトリシア・カースです。聴きやすいという第一印象を受けました。
歌わずに語ってもいいと思うけど。
次第に高まっていくエモーションが納得です。

初めて聴きます。なかなかです。

youtube ではじめて知りました。
若いと言えば若いわけですが
こんな表現も、アリです。

アラビックなアプローチも、また独特の官能を感じさせます。

没後10年のトリビュートアルバムでの
アラン・バシュンのパフォーマンス。
現代から未来へ継承する Avec le temps  としたかったのだろうけれど。
ちょっと中途半端というイメージを持ちました。

プロコル・ハルム

イギリスの音雑誌は、バッハをイメージした
この歌を beautiful beautiful record
と評しました。まさに。

ひこうき雲

Songs でのパフォーマンス。
青い影 をあえて露にしてみせたアレンジでしょうか。
影響を受けたとか、そんなことはもう、どうでもいい。
それよりも、16歳のころに既に「創ろうとした」ことに
ユーミンの真骨頂を見る気がします。
何よりも、表現者なんですね。

このイントロはホント、秀逸です。(CDほど音がよくないけど)
サラ・ブライトマンって、ベッキーに似てない?
ハーフとはいえ、同じイギリスの血ですが。